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[ 銀嶺の覇者 ]

2016/08/02



 

Ritchie Blackmore's Rainbow ~ 銀嶺の覇者    1975年作品

①Man On The Silver Mountain
②Self Portrait
③Black Sheep Of The Family
④Catch The Rainbow
⑤Snake Charmer
⑥Temple Of The King
⑦If You Don't Like Rock'n Roll
⑧Sixteenth Century Greensleeves
⑨Still I'm Sad


リッチー・ブラックモア (G)
ロニー・ジェイムズ・ディオ (V)
ミッキー・リー・ソウル (K)
グレイグ・グルーバー (B)
ゲイリー・ドリスコール (D)






 
ことの発端は[ ディープパープル / 嵐の使者 ]制作時でした。

リッチー・ブラックモアはブラックミュージックが嫌いだそうで、そのエッセンスがグレン・ヒューズとデヴィッド・カヴァーデルによってグループに持ち込まれ、主導権も若い二人が握りはじめていたようで、それを快く思ってなかったリッチーが孤立化していきました。

そんな中、コンサートツアーの前座として[ Elf ]というグループを帯同していて、そのヴォーカリストがロニー・ジェイムズ・ディオだったんですね。

ディープパープルに半分嫌気が刺していたリッチーは、ロニー・ジェイムズ・ディオを大変気にいっていて、いつしかロニーと新バンド結成を思い描くようになっていたみたいです。

そしてコンサートツアーの合間に③と⑧をあくまでリッチーのソロ作品として[ Elf ]のメンバーと録音します。
それが大変満足だったらしく、一気にディープパープルを脱退、新バンド結成、デヴューアルバム製作に発展して行きます。

天下のリッチー・ブラックモアがディープパープルを脱退というのは大事件で、なんといってもバンドの中心人物かつカリスマであり、ソングライターがいなくなる訳ですからね。

しかし凄い話はここからで、[ Elf ]のギタリストであるスティーブ・エドワーズを追放!
自分がギタリストとしてバンドに収まり、[ Elf ]というバンド名は廃棄処分!
バンド名を[ Ritchie Blackmore's Rainbow ]と言うなんとも自己中心的なバンド名に変えてしまいます。
追放されたスティーブ・エドワーズは不条理さに落胆し、故郷に引きこもってしまいます。

これは乗っ取り以外の何ものでもないですよね!

更に悲劇は続き、アルバム完成後はヴォーカルのロニー・ジェイムズ・ディオ以外は全員クビ!!!

なんという傍若無人な振る舞い!なんという極悪非道な仕打ち!人道にもとる行為!
恐ろしやリッチー・ブラックモア。

そんな多くの犠牲のうえに完成したこのアルバム。
ハードさに欠ける感はするものの、リッチー・ブラックモアの理想が詰まった素晴らしい完成度で、

特に①銀嶺の覇者、④Catch The Rainbow、⑧16世紀のグリーンスリーヴス、は後のハードロック界に多大な影響を与える名曲となりました。

そして更に次回作は史上最強とも言えるメンバーを従え、HR/HM史上に燦然と輝く、名盤中の名盤を作り上げます。


= ⑧ 16世紀のグリーンスリーヴス =
https://youtu.be/cDDo5HwmSG8

= ④ Catch The Rainbow  =
https://youtu.be/UvVKj0c0UTQ?t=51s

= ⑥ Temple Of The King =
https://youtu.be/ZUpxniZBb5s






 
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