Ritchie Blackmore's Rainbow ~ 銀嶺の覇者 1975年作品 ①Man On The Silver Mountain ②Self Portrait ③Black Sheep Of The Family ④Catch The Rainbow ⑤Snake Charmer ⑥Temple Of The King ⑦If You Don't Like Rock'n Roll ⑧Sixteenth Century Greensleeves ⑨Still I'm Sad リッチー・ブラックモア (G) ロニー・ジェイムズ・ディオ (V) ミッキー・リー・ソウル (K) グレイグ・グルーバー (B) ゲイリー・ドリスコール (D) |
ことの発端は[ ディープパープル / 嵐の使者 ]制作時でした。 リッチー・ブラックモアはブラックミュージックが嫌いだそうで、そのエッセンスがグレン・ヒューズとデヴィッド・カヴァーデルによってグループに持ち込まれ、主導権も若い二人が握りはじめていたようで、それを快く思ってなかったリッチーが孤立化していきました。 そんな中、コンサートツアーの前座として[ Elf ]というグループを帯同していて、そのヴォーカリストがロニー・ジェイムズ・ディオだったんですね。 ディープパープルに半分嫌気が刺していたリッチーは、ロニー・ジェイムズ・ディオを大変気にいっていて、いつしかロニーと新バンド結成を思い描くようになっていたみたいです。 そしてコンサートツアーの合間に③と⑧をあくまでリッチーのソロ作品として[ Elf ]のメンバーと録音します。 それが大変満足だったらしく、一気にディープパープルを脱退、新バンド結成、デヴューアルバム製作に発展して行きます。 天下のリッチー・ブラックモアがディープパープルを脱退というのは大事件で、なんといってもバンドの中心人物かつカリスマであり、ソングライターがいなくなる訳ですからね。 しかし凄い話はここからで、[ Elf ]のギタリストであるスティーブ・エドワーズを追放! 自分がギタリストとしてバンドに収まり、[ Elf ]というバンド名は廃棄処分! バンド名を[ Ritchie Blackmore's Rainbow ]と言うなんとも自己中心的なバンド名に変えてしまいます。 追放されたスティーブ・エドワーズは不条理さに落胆し、故郷に引きこもってしまいます。 これは乗っ取り以外の何ものでもないですよね! 更に悲劇は続き、アルバム完成後はヴォーカルのロニー・ジェイムズ・ディオ以外は全員クビ!!! なんという傍若無人な振る舞い!なんという極悪非道な仕打ち!人道にもとる行為! 恐ろしやリッチー・ブラックモア。 そんな多くの犠牲のうえに完成したこのアルバム。 ハードさに欠ける感はするものの、リッチー・ブラックモアの理想が詰まった素晴らしい完成度で、 特に①銀嶺の覇者、④Catch The Rainbow、⑧16世紀のグリーンスリーヴス、は後のハードロック界に多大な影響を与える名曲となりました。 そして更に次回作は史上最強とも言えるメンバーを従え、HR/HM史上に燦然と輝く、名盤中の名盤を作り上げます。 = ⑧ 16世紀のグリーンスリーヴス = https://youtu.be/cDDo5HwmSG8 = ④ Catch The Rainbow = https://youtu.be/UvVKj0c0UTQ?t=51s = ⑥ Temple Of The King = https://youtu.be/ZUpxniZBb5s |